河北省文物研究所と邯鄲市博物館
■中国最古!白磁のふる里を訪問 3日目
河北省博物館
河北省博物館
磁州窯展示室
磁州窯出土品
磁州窯出土品
白地黒掻落し 草花文 壺
白地黒掻落し
白地黒掻落し 龍文 鉢
 
3日目は「河北省文物研究所」を見学。河北省各地の遺跡からの出土品が保管してあり、「定窯」や「磁州窯」の兄にたとえられるけい州窯の陶片もいくつか見られました。

けい州窯は、南北の位置関係にある「定窯」と「磁州窯」のほぼ中間にあたる臨城県で発見された窯跡で、唐代の文献にも登場する、いわゆる唐白磁を焼いた窯です。現在のところ、その起源は北朝期までさかのぼると考えられており、中国全土の中でも最も早く白磁を焼き始めた窯ではともいわれています。

初期の製品には白化粧が施されており、厳密には磁器には分類できないとする意見も多いとの事。唐代になっても粗製品は白化粧され、精製品のみが白磁透明釉ですが、その完成度はかなり高く、1300年も前の技術とは思えません。 また、けい州窯の高台の作り方の時代変遷も見せてもらいました。 しかし残念ながらここも、写真撮影は禁止でした。

続いて、河北省博物館を見学。やきものの展示は少なく佳品も少ない。漢代墳墓の出土品の特別展示がありましたが早めに退館し、最近できたという文物市場を訪ねました。河北省の省都石家庄にも最近の骨董ブームを反映して立派な市場ができており、30軒程が店を出しています。メンバーはそれぞれの想いを胸に各店を物色しましたが、やはりここも贋作が圧倒的でした。その中で、上海博物館所蔵の「定窯」の陽刻龍文皿と同品の陶片を見かけました。 高速道路での次の目的地、邯鄲へ向かい邯鄲市博物館着。館の毛氏の案内で磁州窯遺跡の出土品を見学しました。
北京定窯邯鄲磁州窯河南上海
器に学ぶ世界の古窯めぐり中国・白磁の旅