イズニク手物語

オスマン・トルコ帝国が世界に名を覇せた16〜18世紀、「イズニク陶器」は、アナトリア半島の北西に位置する、古都ブルサ近郊の町イズニクでつくられました。
遙か東方よりもたらされた中国陶磁の影響を色濃く受けながらも、繊細でいて、どこか大らかで大陸的な雰囲気を合わせ持っています。トルコの豊かな風土と陶工の手に育まれ、荘厳なイスラム教モスクを飾るタイルや、宴卓の器などに独自の文様美を築きあげました。
一方、中国陶磁は、日本のやきものにも大きな力を及ぼしました。17世紀初頭、有田皿山で生まれた日本で最初の磁器「古伊万里」にも、創成期より製作技法や描かれる文様にその影響を見ることができます。
また、古伊万里は海外へも数多く輸出されました。当時のオスマン帝国の首都イスタンブールにある「トプカプ宮殿」では、中国磁器にまじって絢爛な古伊万里が今も多数コレクションされています。

ここに紹介する源右衛門窯「イズニク手六選」は、イズニク陶器の文様美を、現代の日本の食卓にお届けする作品です。
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染錦イズニク手石竹花文 緑彩イズニク手木瓜小花文 黄彩イズニク手葡萄紋
青緑彩イズニク手兜唐草 染錦イズニク手草花濃 赤濃イズニク手輪花紋

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